スノーボードをする際に着用した方がいいとされる「ゴーグル」。
ゴーグルを持ってはいるけれど、ニット帽の上に乗せていたり、きちんと着用していない方をゲレンデで見かけることがあります。
スノーボードの板やブーツ、スノーボードウエアと違い、つけなくても滑ることは可能です。
ではなぜゴーグルを着用する必要があるのでしょうか。
晴れの日に紫外線から目を守るだけではなく、ゴーグルを着用することでクリアな視界を手に入れることができます。
特に吹雪いたときには、ゴーグルがないと目を開けて滑ることすらできませんので、ゴーグルは必需品です。
ゴーグルを選ぶ際、想像以上に種類がありよく分からない機能がついていたりして、どんなものを選んでいいのか迷と思います。
今回はどのような形状や、レンズカラー、機能があるのかなど紹介していきたいと思います。
よく行くゲレンデの気候などもふまえて自分に合うゴーグルを探してみてくださいね。
よく見る表記
紫外線カット率
雪に囲まれたゲレンデでは、真夏と同等の紫外線量があります。
新雪による紫外線の反射率が80%と数値としてみても草や土での紫外線反射率と比べるととても高いからです。
また、紫外線には空気中にある水分やチリによって進行方向を変化させる「散乱光」というものがあります。
標高が高いゲレンデでは空気が澄んでいるため、散乱光による紫外線の分散が起こりづらくなることによって、地上に届く紫外線量が多くなっています。
長時間紫外線が目に入ると、急性の紫外線角膜炎といった眼病や目の老化の原因になると考えられていますのでUVカット加工がしっかりと施されたゴーグルを着用しましょう。
100%UVカットされるものが理想です。
可視光線透過率
ゴーグルのレンズには、可視光線透過率(VLT)が%で表記されています。これは、レンズを選ぶ際に大切なポイントです。
可視光線とは、人間の目で見える光のことで、可視光線透過率(VLT)とは、レンズの外側から内側に通過する可視光線の割合を示します。
要するに、どのくらい眩しいかを示す数値です。
数値が0%だと、まったく光が入らないことになり、100%だと、すべての光が目に届くことになります。
要するに、数値が0に近いほどレンズ越しの視界は暗く見え、数字が大きくなるほど明るく見えます。
人それぞれレンズカラーの感じ方はバラバラではありますが、可視光線透過率(VLT)は数値化された指標です。
晴天用が15%程度、曇りや少しお天気が悪いくらいは45%程度、ナイター用が90%程度と言われていますので天候問わず着用することを考えるレンズであれば、40〜50%前後を選ぶといいでしょう。
レンズについて
ゴーグルのレンズには形状やカラーなど色んなバリエーションがあります。
曇りや吹雪はもちろん、快晴の時にも大きく左右してくるので、レンズの知識を正しく付けて快適にスノーボードを楽しみましょう。
球面レンズ
レンズが立体的に丸い形をしているものです。
レンズ自体が丸みを帯びているダブルレンズは、平面レンズに比べて高価ですが、視界の歪みも少なく、レンズ内の容積が広いので曇りにくいという特徴があります。
また、レンズ自体も固く丈夫なので転倒時に目を守ってくれます。
ただし、フレームもレンズも固いので平面レンズよりもレンズ交換が難し言う点と平面レンズと比較すると視野が狭くなるというデメリットもあります。
平面レンズ
表面が平らに作られたレンズです。
ゴーグルのレンズとしてはオーソドックスで大量生産ができるので価格も安いものが多いです。
ゴーグルのフレームと同じ高さのレンズになるので、目とレンズの距離が近くなり、視界が歪みづらくワイドに視界が開けます。
多くの人の顔にあいやすく、レンズの交換も楽に行えるというメリットがあります。
レンズカラー
ついレンズの色はかっこいい、かわいいというイメージで選びがちですが、それぞれの色味に適した環境や天候がありますので代表的なレンズの色の特徴をご紹介します。
細かい可視光線透過率はメーカーによって異なるのでよく確認しましょう。
オレンジ系
ゴーグルで、もっとも一般的なレンズカラーはオレンジ系です。
晴天時の太陽光の強さを抑え、曇天時にもきれいな視界が確保できます。
暗くなってからもそれなりに見ることができるオールマイティなレンズカラーです。
ピンク系
女性にに一番人気のピンク系です。
オレンジより一段階、暗めに強くなっていて、曇天時やナイターで見やすくなっています。
快晴時は少しだけ眩しく感じるかもしれません。
スモーク・ブラック系
着色が薄いので、見やすいレンズです。
オレンジ系やピンク系よりも眩しさをカットし、目に対してのカラーも選びませんので、快晴時にはとても滑りやすいです。
しかし逆を言えば、悪天候やナイターでは視界がやや暗くなります。
ブルー・グリーン系
ブルー・グリーン系は、ブラック系よりもさらに晴天に強いレンズ色です。
コントラストが高くなり、しっかりと眩しさを抑えゲレンデの凹凸をはっきり見ることができます。
スモーク・ブラック系同様に、夕暮れ時やナイターでは少し見えずらくなります。
ミラー系
ミラー系は、光を反射してしまうレンズです。
目に入ってくる光は相当限られますので快晴時にはとても見やすいのですが、ナイターではかなり見づらいです。
基本的には晴天向きのレンズですので注意しましょう。
クリア系
色のないレンズです。
ナイターなど、光がほとんどない状況で裸眼同様にはっきりと見ることができます。
ミラー系やブルー・グリーン系のレンズと正反対の性能ですのでスペアレンズとして付いてくるものも多くみられます。
ベルト
1本タイプ
フィット感が良いというのが1本タイプ特徴です。
しかし1本タイプのゴーグルは慣れるまで脱着が難しいかもしれません。
帽子の上から被るタイプですので、ゴーグルをつける時にニット帽子がズレてしまったりする可能性もあります。
バックルタイプ
ゴーグルを顔に当てながら、後ろのストラップを付けるだけですので着脱がとても簡単です。
また、顔に当ててとめるので比較的摩擦もありませんので化粧が落ちにくく、女性ににはありがたい機能ですね。
ゴーグルのサイズ
ゴーグルには、明確なサイズ表記はありません。
ただし、「子供用」「メンズ」「レディス」などの違いはありますし、同じメーカーのものでも商品によってそれぞれ大きさは異なります。
また、「メガネ対応」というサイズもあり、これはレンズと顔の間が広く取られていたり内側にメガネのフレームが当たらない設計になっているゴーグルもあります。
メガネをかけてゴーグルをする方は購入の際にご留意いただければと思います。
ゴーグルのサイズに関して正解はなく、スタイルや好みでしょう。
また、メーカーによっては「アジアンフィット」と呼ばれる日本人に合わせた形状も発売されています。
ゴーグルを購入の際は、視界の広さや、見え方、顔にフィットするかどうかを確認するためにもできれば実際に付けてみるのがいいでしょう。
最後に
ゴーグルには、転んだときに頭や目を守る役割もあります。
スノーボードの事故では、他のスノーボダーとの衝突や自身の転倒、避けることができずに木に衝突することなどが挙げられます。
衝突によって頭を強く打ってしまうと致命傷にもなりかねません。
目の保護のみならず安全面でも、ゴーグルをつけることは大事なのです。
各メーカー、ブランドにより独自の特殊レンズを打ち出していたり、大きさや形状も異なりますので実際にお店で試着して自分にぴったりのゴーグルを探してみてくださいね。
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